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なぜ書くのか。それは、人に言葉があり、私に心があるから。
「タイムライン」観賞
2010-07-29 Thu 07:12

あんな「山の怪談」を書いたままこの週末山に登りたくないので(←ビビリ)、違う話を書きます。

『タイムライン』という映画を観たが、なかなか面白かった。細かいことを気にしなければ楽しめる、タイムトラベルもの娯楽大作だ。ハイテク企業が物質の瞬間移動を研究していて、特定の時間と場所につながるワームホールに偶然ぶつかり、現代からそこへのタイムマシンが完成。それがフランスとイギリスの百年戦争の激戦地、1357年のフランス・カステルガールだった。そうこうするうちに、現代でカステルガールの修道院跡を発掘している考古学者たちが、そのマシンで1357年に送られた教授を連れ戻しにタイムトラベルするという話だ。

面白いのは、考古学者チームの出身地が1357年での彼らの運命に大きく作用することだ。フランソワというフランス人はイングランド(イギリス)兵に囲まれて、英語を喋っているのに「名前はフランソワです」と言った途端に「フランス人のスパイだ!」と剣でぶすりとやられてしまう。しかも彼は「通訳として君が必要なんだ」と他のメンバーから乞われていやいや参加したのに…本当にかわいそうだ。

もう一人はマレクというスコットランド人で、口を開いた瞬間になまりで出身がバレるが(確かにアメリカ英語とは全然違う)、さすがに同じイギリス島出身のおかげか、イングランド軍の司令官に「我々はスコットランドとも戦争しているがな」と睨まれつつも命は助かる。彼はフランス軍司令官の妹のレディ・クレアを(一目惚れして彼女をつけまわした結果として)何度も助け、最終的には彼女と人生を歩む決心をして現代には帰って来なかった。フランス人からしたら同じイングランドと戦争している同士、敵の敵は味方というわけだ。良かったねえ~、スコットランド人で。

また、あげ足を取るようだが、この映画には大きな矛盾が存在する。まず、冒頭でカステルガールの戦いの顛末が説明される。イングランド軍は捕えたレディ・クレアを処刑して要塞の城壁から吊るし、それを見たフランス軍は怒りの進撃を行って城を陥落させた。また冒頭の別のシーンで、マレクが男女の石像が手を握り合って眠る石棺を発掘し、男の像に片耳しかないことを訝しむ。最後になって、タイムトラベルしたマレクがレディ・クレアを守って片耳を切り落とされ、血だらけになりながらも「あれは俺だったんだ!」と喜ぶ。

…あれ?おかしくありませんか。レディ・クレアは殺されたはずなのに、なんで彼女の石像が残っているのでしょう?マレクがタイムトラベルして彼女を救う前なのに?

ま、そういう細かいことを気にしなければ面白い映画ということです。
違う話を書こうと気合が入って、長文になってしまったよ。



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