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Joyeux Noël
2010-12-13 Mon 21:56
また映画のレビューです。外も寒いので、もっぱら映画観賞。
『Joyeux Noël』 2005年/フランス・イギリス・ドイツ合作

merry-christmas-joyeux-noel-5.jpg
題名はフランス語で「メリークリスマス」の意味

歴史には時に「マジで?」というような場面が出現するが、この映画が描く実話もその一つ。第一次世界大戦下の1914年、フランス北部の農場地帯でフランス軍(右)とスコットランド軍(左)とドイツ軍(中央)はお互いの塹壕で息を潜めながら、膠着状態でにらみあっていた。ここで歴史を復習すると、仏軍+英軍vs独軍です。

その日はクリスマスイブで、塹壕の周りは雪におおわれている。ドイツ兵の中にテノール歌手がいて、彼が高らかに讃美歌(きよしこの夜)を歌い始めた。やがてそれに合わせてスコットランド兵がバグパイプを吹き、両陣営はしばし顔を見合わせた後、「クリスマスなんだから休戦しよう」ということになって塹壕から出てくる。様子を見ていたフランス兵もシャンパンをつかんで出てきた。昼間の戦闘での死者が雪に埋もれる中間地帯で、三軍の兵士らが言葉が通じないながらも酒を酌み交わし、妻の写真を紹介し合い、従軍牧師によってクリスマスのミサを行う。そこはキリスト教という共通項があるだけに強い。

彼らの交流はこれでは終わらない。翌朝、「お互いの兵士を葬ろう」と言って一緒に中間地帯の遺体を埋葬し、今度はその場所でサッカーや雑談に興じる。住所を交換して「戦争が終わったら酒を飲みに行くよ」と約束する者もいれば、「一日に使っていい弾倉の数は?」「8つ(独)」「7つ(英)」「ちぇ!俺らなんて5つだよ(仏)」など。さらには、「10分後に独軍の砲撃が来る。こっちの塹壕に来たらいい」とドイツ軍の将校が申し出て、皆でドイツ軍の塹壕に移動。それが終わったら、「今度は英軍の砲撃があるからこっちに来いよ」とスコットランド軍の指揮官が言って、また皆でぞろぞろ避難。こんなんじゃ戦争になりゃしない。

もちろんこの映画はそんなファンタジーでは終わらず、憎しみを忘れられずにその輪に加わらなかった者もいたし、彼らの“売国的行為”は手紙の検閲で軍部にバレて、最後はそれぞれ別の激戦地へ送られてしまう。その際に、フランス軍の指揮官が上官に向かって叫ぶ。――「我々は誰もあの晩のことは恥じていない!ドイツ兵を殺せと命令するあんたたちよりも、ドイツ兵の方がよっぽど人間的だったよ!」――第一次世界大戦が終結したのは、それから4年も経った1918年のことだった。





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