なぜ書くのか。それは、人に言葉があり、私に心があるから。
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飛行機裏の人々
2007-04-24 Tue 16:08
大自然の旅やおもしろエッセイで知られる椎名誠だが、SF小説も書く。
SF大賞をもらった長編もあるが、何冊か出ている短編が大好きだ。
最初に読んだ彼の短編の題名を忘れたが、内容は覚えている。
それは確かこんな話だった。

ヤクザの下っ端で、麻薬の運び屋をやっている主人公。彼が飛行機に乗っていると、捜査官らしき男たちがやって来た。それに気付いてトイレに逃げ込むが、もう逃げ場がない。ドアを叩かれて焦った彼がとっさに天井に手を伸ばすと、天井板がぽこっと外れた。天井裏ならぬ飛行機裏に入った彼は暗闇の中を這い回り、明かりが見えたと思った瞬間下に落ちる。そこはコタツの上で、飛行機裏の人々が住む小部屋だった。タービンの側で暖かいし、飛行機の中を好きに動いて食べ物にも困らず、行き先の国で飛行機を抜け出して観光もできる。変わった場所に住んで変わった生活をしながらも、この上なく楽しそうに暮らす飛行機裏の人々。そこに混ぜてもらって主人公は追っ手を逃れ、飛行機が日本に戻った時に無事に抜け出す。それから主人公は麻薬稼業から足を洗う。以降、飛行機に乗るたびに再びあの人々に会えないかとトイレの天井板を押してみる主人公だったが、もう二度と飛行機裏に入れることはなかった…。

一度きり出会った変わった人たち。そこに混ぜてもらって楽しかった主人公。もう一度会いたいが、それはかなわない。その何とも切ない余韻を残す終わり方にひかれて、椎名誠の不可思議ワールドにはまっていったのだった。



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