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イギリス気質
2011-05-12 Thu 22:54
去年の冬、エリザベス2世・英国女王は悩んでいた。バッキンガム宮殿の暖房費が2002年の31.9万ポンドから60.6万ポンドに増え、電気代が2002年の24.9万ポンドから58.3万ポンドに増え、イギリス政府からもらっている王室維持費が足りなくなってきたのだ。

日に日に寒くなる天気の中、エリザベス女王はぱっと閃いた。2004年にイギリス政府が制定した貧困対策=「国内の低所得者と公益事業者に対してその暖房費の40%を補助する施策」を利用することだ。低所得者が対象なのだから、所得のないイギリス王室も対象に違いない。2010年10月9日、エリザベス女王はイギリス政府に対して一通の要請書を提出した。「施策に沿った暖房費の40%の補助、他の4つの宮殿の老朽化した暖房設備の交換、予算不足で放置されている屋根の雨漏りの修理」のための費用を要請し、最後は英国女王の堂々たるサインで締めくくった。

しかし、そこは頑固なまでに原則主義を貫くイギリス政府である。女王の要請書を受け取った大蔵省は、そのサインを見てあたふたと承認するどころか、通常以上に厳格な審査で臨んだのだ。5日後の10月14日、大蔵大臣は女王に謁見してこう言った。「女王陛下、恐れながら陛下の要請は却下させて頂きます。まず、イギリス国民の税金から毎年3800万ポンドの維持費を得ている王室は低所得者ではありえません。また、学校や病院といった公益事業所でもありません。以上の理由により、陛下が受け取ることのできる補助金はありません!」

その冬、エリザベス女王は大節約を行った。王室専用機(ジェット機、機関車、ヘリコプター)の使用を控え、日常の支出も削りに削った。こうして約1/3の支出を抑えることにより、やっと暖かい冬を過ごせた。その後、この顛末を聞いた記者が「陛下、要請を却下されてお怒りなのではありませんか」と尋ねたところ、女王はにっこり笑ってこう答えた。「怒ってなんかおりません。それどころか、我が国政府が貧困対策に力を入れていること、そして公平・公正の原則を堅持したことを誇りに思います。」

そのイギリス気質や、見事なり。




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コメント
★ No title
女王様さすがですね。
ちゃんと国の方針に従って申請して
却下されても節約によって目的を達成してしまいました。
去年の冬はイギリス寒かったらしいですから節約も大変だったでしょうね。

一つも恨み言を言わず誇りに思えるところがすごいです。
2011-05-13 Fri 02:41 URL | kyokocat #-[ 内容変更]
★ No title
てか政府に補助金を申請するこんじょーもすごい(笑)
2011-05-13 Fri 23:34 URL | ayumi #-[ 内容変更]
★ No title
kyokocatさんへ

私がイギリス気質(かたぎ)と呼んだのがそこなのですよ!
たとえ心中はくやしくても、「誇りに思います」と言うあたりが。
『ヘルシング』で、アーカードが「そんなだからお前たちは没落したのだ」と皮肉り、
それに対してウォルター老が「ふん、見栄も張れぬ繁栄などこちらから願い下げだ」と
返す素敵なシーンがあるのですよ。それもまたイギリス気質です。

つーか最初から節約できたんじゃん!というのは言わないお約束。笑

2011-05-14 Sat 05:09 URL | ゆにん #F0Z38fwo[ 内容変更]
★ No title
ayumiへ

なんつーか…「言うのはタダ!」精神じゃないかと。
女王たるもの、誇り高くしかし同時にしたたかであれ。

2011-05-14 Sat 05:11 URL | ゆにん #F0Z38fwo[ 内容変更]
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