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巻き戻る世界
2012-03-19 Mon 22:13
日経ビジネスのコラムを読んで初めて知ったのだが、グルジアなど中央アジア・コーカサス地方では「誘拐婚」という伝統があるらしい。駆け落ち型で親に結婚を反対されている恋人同士が結婚するために行う場合もあるが、なんと道端で女性に一目惚れした男性が友人らと集団でその女性を誘拐することも行われている。男たちに無理やり車に押し込まれるなどして誘拐された女性は、その男性の家に監禁されて結婚を受け入れるように説得され、誘拐に気付いた女性の親戚が引渡しを求めて交渉に出向くことはできるが、発見までに一夜たってしまうとあきらめて「その家に嫁ぎなさい」と言うのだそうだ。

実際に、婚約者との結婚を2週間後に控えた18才の女性が誘拐され、地元の僧侶ぐるみで「自分でこの男の所へ来たと言いなさい」と誘拐者の男性との結婚を強いられたケースや、優秀な医師だった女性が「急患です」と呼ばれて行ってみれば、そのまま監禁されてその家の息子と結婚することを承諾させられた例もある。また、この地方出身の難民が住んでいるヨーロッパでこの誘拐婚を実行して、誘拐事件で逮捕されている。

他にも、ナショナルジオグラフィックを読んでいると、インドで法規制もむなしく横行する幼児婚(5歳の女児を親が嫁がせる)や、アフリカの女性への割礼など、衛生条件と知識不足により本人が命を落とすような信じられない伝統が存在する。そして、それに耐えて生き残った女性は、自分の子供にも同じことをさせるのだ。

これらの伝統を残す国は、決して前時代的なわけではない。経済発展も目覚しく、民主化も進んでいる。しかし、現実は民主化と人権意識の確立が一体ではないことを示している。というよりも、暗黒の中世から理性と知の啓蒙主義の光に満ちた近代が生まれ、どの国も不可逆的に現代化していく(つまりどこもいつかは先進国と同じような社会になる)というのは、あまりに恣意的で楽観的な見方だったのかもしれない。

「人間は平等、男女は平等」と考えている私たちが、世界では多数派ではなくてごく少数派だったとしたら?近代の幕開けとなったフランス革命で高らかに宣言された「自由・平等・博愛」が実は世界の一部(私たちが暮らす部分)でしか広まっておらず、近い将来にはそれとは違う思想に飲み込まれて消えていくとしたら? そんなことを想像し、世界が知らないところで巻き戻っていくように思えた。





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